TSKのビジョン

企業理念

自然と融和した化学産業により、多くの人々の幸せ度を最大化

自然と融和した化学産業により、

多くの人々の幸せ度を最大化

Sustainable Molecular World

代表挨拶

韓国語での「숨은 공로자(スㇺン コンノジャ)陰の功労者」

日本語での「縁の下の力持ち」として社会の役に立ちます

ソン ウンチョル

私は日本へ興味を持っており、韓国の大学2年生から日本語の勉強をしました。韓国の大学院を卒業後、2002年4月に京都大学化学研究所の物質エネルギー化学専攻に博士課程で入学しました。

留学生活を通して有機金属触媒反応を研究し、卒業3ヶ月前に中村正治先生に出会いました。中村先生は直接の指導教員ではなく、短い間しか関われませんでしたが、ほかの大学教授とは異なる親近感を当時感じており、卒業後も中村先生と親交を深めていました。

その後、日本の化学メーカーに就職し“材料を作る側”を経験し、韓国の大手パネルメーカーに転職してからは多数の化学メーカーとの仕事を通して“材料を使う側”の立場からも貴重な経験をすることができました。原材料から製品を作るための一連のプロセス/各部署とのやり取り/品質管理の厳しさと大変さなど肌で感じることができました。そして、2019年に自分の経験を活かすべくディスプレイ関連コンサルティング会社のNMR(New Material Revolution)株式会社を日本で立ち上げました。

同時期に中村先生から、研究室レベルの社会貢献から実社会に大きなインパクトを与えられるような社会貢献をしたいと相談を受けていました。それがきっかけで2021年7月に株式会社TSKを設立しました。TSKを設立した理由は中村先生のビジョンに共感した事、ビジョンに共感する仲間がすぐに集まった事、そして、私の経験値である「原料から製品まで幅広い範囲までの職務経験」「日本/韓国/ベトナム/アメリカを中心とした国際的なビジネス経験」「ビジネスを通して構築した各国での人脈」が活かせると思ったからです。

我々は、世界トップクラスである京都大学化学研究所の合成技術を最大限に活かせるネットワークを構築し、研究室レベルの社会貢献から、企業による実製品を通して持続可能な社会の実現するという社会貢献を目指しています。我々は“触媒”のように表舞台に現れることはありませんが、我々の技術を通して京都大学は「研究の活性化」、企業は「競争力の高い新製品への転用」、そして人々は「持続可能な社会」といったように、“触媒”に関わる全ての人が “win-win” になれるように、「숨은 공로자(スㇺン コンノジャ)陰の功労者」、日本語での「縁の下の力持ち」として成長することを誓います。

どのような相談、提案もウエルカムですので、いつでも気軽に声をかけていただければ幸いです。

我々は「化学」によって明るい未来を切り開きます!

中村正治


わたしは、化学資源の活用を目指した新しい有機合成反応開発を目標に、有機金属反応活性種の創製と応用の研究をおこなってきました。

新たな有機金属反応活性種や反応系をデザインすることにより、次世代に向けた化学資源を有効活用する有機合成反応の開発研究を行っています。従来型の合成反応は、石炭・石油などの資源の大量消費を背景に発展した化学工業の発達と密接な関係を持つものが大部分ですが、人類の長期的かつ持続的な発展の物質的基盤を支えるには、既存の合成反応のレパートリーのみではあまりにも心許なく、新しい有機反応の発見とそれに基づく化学工業における省資源化さらには新資源開拓が不可欠です。そして、究極的には自然と化学との共生である「森林共生炭素循環社会・森林化学産業」こそが持続可能な社会を実現すると考えております。

2000年代から続けてきた研究成果を世の中に出し、社会貢献をしたいと常々思っておりましたが、なかなか機会に恵まれませんでした。2018年に大学内で同じ意志を持つ仲間と巡り合った事、近年SDGsを中心に地球環境を保全する考え/運動が活性化してきた事もあり、京都大学のインキュベーションプログラムを通して鉄触媒化学の事業可能性を確認し、2021年07月に起業へ至りました。

従来、“化学” と “環境保全” は 相反するものとされており、持続可能性という意味では化学に対するイメージはあまり良いものでは無いと感じてきました。しかし、我々の技術はどちらも両立するためにあると確信しております。化学者として、“化学” のもつ悪いイメージを払拭すべく、あえて設立する会社に鉄(T)触媒(S)化学(K) という名前を入れております。

我々は、“化学”を通して持続可能な社会を実現するという目標を掲げ活動していきます。

中村教授インタビュー

「鉄触媒による有機合成」京都大学化学研究所(探検!おもしろサイエンスより) 2021年
「「森林共生炭素循環社会・森林化学産業」」科学技術振興機構(サイエンスフロンティア21より) 2005年